ベルリンから人生敗者復活戦。

ワーキングホリデーの失敗談を綴る。その失敗の過程と、失敗から出直す、敗者復活戦の過程も勝手に配信する。現在はベルリン→東京へ移住済。海外経験後の帰国生活についても配信中。

【帰国物語】第二話:比べようもない2択で悩んだときは、どう決断するか?帰国か挑戦か、マインドマップで「自分の中で理由を探す」方法。

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私の場合、悩んだ時、悩みすぎるとどこまで悩んだらいいのかわからなくなることがあります。一晩寝て考えて、スパッと決断したら迷わない、という決断力がある人をうらやましくなってしまうこともあります。ただし人間の思考回路は個性もあると思うので、考えて、考えて、考えたうえで決断、行動する自分は肯定したいと思っております。

ただし考えるにあたって「ほかの人はどのように決断したのかな?」と気になったので、本も読みましたし、ネットの海にも答えを求めました。その過程において「答があるわけではないけれども、あの時にこの映像を見ることができて良かった」と思い出す映像があるので、今日はその映像を紹介したいと思います。

【目次】

How to make hard choices? 難しい決断をどのようにして下すべきか?

www.ted.com

TEDは素晴らしい教材の宝庫ですが、私がベルリンの図書館で祈るように答えを探した時もTEDの講演を何個も参考にしました。その中でも心に残ったのは、2014年に行われたRuth Chang(ルース・チャン)氏の講演でした。

彼女自身も進路で迷った際、「哲学者になるか、弁護士になるか」決められなくて悩んだそうです。詳しくは是非リンク先の講演を聞いてほしいのですが、簡潔にまとめるとこんな感じでしょうか。

 

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・人生は選択の連続で「都会に住むか、田舎に住むか」「病気の親を引き取って暮らすか、どうか」など、それぞれ大きな決断となることが多い。

・たとえば銀行員になる道とアーティストになる道で迷った際、単純にメリットとデメリットを比べるだけでは比較にならない(なぜならばアーティストの人生と銀行家の人生は、収入比較などだけで簡単に決められるものではないから)

・メリットとデメリットを比べるだけで決断できる悩みはまだ分かりやすく、比較しようがない2択で悩んで決断することが正に難しい

・ルース氏自身も、「安全だ」と思ったから「哲学者の道をあきらめて弁護士」になってみたら、「自分らしさを失った」ことに気づいた。その後、哲学者になり「Hard Choices(難しい選択)」についての研究を続けている。

・「比較できない」「ベストの選択がない」このような場合、むしろどちらの選択肢も同じように良いといえるし、そうとも言い切れないこともある。どっちでもいい場合はコインを投げしまえばいいが、そのように決められない決断は、「自分で作った理由」をもって決断するしかない、ということ。

・「自分はどんな人間になりたいのか」という点で再度選択肢に向き合ったとき、自分の中で理由をしっかり持てる選択を下すことができたら、それが決断と言えるだろう。

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つまり、比べようがない選択肢を分かりやすく比べてしまっても仕方がないということですね。たとえメリットとデメリットを書き出して、単純に数を比べてみても、たった1つのデメリットがどうしても許容できず、数十個のメリットがかすんで見えることもあると思うのです。

だからこそ、自分はどんな人間になりたいのか、という根本的な理由に立ち返って見ることで、再度選択肢に戻ってきたときに、すんなり決断を下せることもあるのではないでしょうか。

 

単純なメリットデメリットを書き出しても決まらないときはマインドマップを使ってみる。

ノートを開いて、真ん中に一本線を引いて、単純にメリットとデメリットを左右でかき分けて物事を客観的に見ることもできますが、より「気持ちに寄り添って可視化する」ことを目的とするときは「マインドマップ」を書くようにしていました。

個人的過ぎて実際に使っていたマインドマップをここに掲載することができないのですが、マインドマップを書く際に心がけていたのは「思いつくがままに書きまくっていく」ということでした。

 

★マインドマップ例① とりあえず思いつく感情を吐き出す

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例えば、真ん中に「学校に行きたくない」というシンプルな感情を書いたとします。そこから派生して「何故」と書きます。その理由をつなげて「いじめられているから」「今更、学校の授業についていけないから」「引きこもっている間に太ったから」など「何故」の理由を書いていきます。

他にも「学校に行きたいと思ってもいる」という枝分かれができたら、その先に「中学校は卒業して高校にも行きたい」「親に心配をかけたくない」「せっかくの10代を無駄にしたくない」など様々な理由が生まれてくるでしょう。

まずはシンプルに初めて、そこから派生する感情をつなげ、さらに細分化していくのがポイントです。そして、できるだけ枝分かれしていく項目は関連性を漏らせて広げていくことがベストです。

(例:「学校に行きたいと思っている」という枝分かれの先に「放課後に通っているピアノの先生が怖い(学校とは関係がない理由)」を書いたりしない、ということです)

 

★マインドマップ例②感情の強弱を視覚化する

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このようにマインドマップを書き出すことができたら、次は赤と黄色のペンを用意します。

まずは赤ペンで「不安に思っている項目のなかで、どの理由が一番強いか」に印をつけていきます。

次に黄色ペンで「こうなりたい!と思っている夢の中で、どの夢が一番強いか」に印をつけます。

黙って自分一人で考え込んでしまうと、あれもこれもそれも!と色んな理由や悩みのポイントが出てきてしまいますが、すべて書き並べてみれば、本当に一番気になっていることが何か選びやすくなると思うのです。

このパターンでは「学力よりもいじめよりも、太っていることが一番恥ずかしいと思っている」ことがわかりましたし、「実は10代の思い出を失い続けたくない」という気持ちが強いことがわかりました。

 

可視化することで問題を客観的に把握し、解決策を模索することができる

この場合、「学校に行きたい」とは思っているので、まずは「痩せる」ということが目の前の目標になりますし、その活動を始めることで前向きになれます。また10代の思い出を作るという目標において、「実は学校じゃなくても友達って作れるよね?」という新しい気づきも生まれました。そこから「学校に行きたくない」というシンプルな感情と、その周りに絡まっている様々な理由を紐解くことで、この子が一歩踏み出すためにはダイエットのサポートが必要ですし、学校以外であっても10代の思い出を作ることができるコミュニティが大切だとわかります。そのため、ダイエットに励みながらスイミングスクールに通う、もしくはボランティア活動を始めることで新しいコミュニティを形成して自信を取り戻す、という具体的な目標が定まってくると思うんです。

マインドマップを活用するとたとえ100個の理由や感情がブワーっと巻き起こってきても、「本当に譲れない感情」を確定させるサポートツールになり明日いです。「譲れない感情を探すのが難しいんだよ!」と思った人は、もう一度自分のマインドマップを確認してください。やたら枝分かれしまくっている項目はありませんか?きっとそこが感情の根っこになっていると思います。そこをスタート地点に、もう一度新しいマインドマップを作成して深堀して言ってもいいんです。大切なのは、自分の理由に気づくこと。

 

誰も決断したことがない決断をしている、つまり私は素晴らしい経験をしているということ。

ベルリンに残るか、ドイツ国内もしくはヨーロッパの別地域にて再出発を模索するか。日本に帰国して再度やり直してみるか。この選択を行うにあたって、ベルリンの信頼できる友人達にも相談しました。もちろん色んな意見をもらいました。

「日本社会に戻ったら、ストレスにまみれて二年後に自殺しちゃうんじゃないか」

「その自由な精神性だったら、日本の企業に就職しても息苦しくて3年以内にベルリンに戻ってきたくなっているんじゃないか」

「まだビザが残っているのに、どうして今決断しようとしているのかがわからない」

どの意見もその通りで、全部私のことを思っての意見でした。

ただ様々な意見をもらう中で「誰も私の理由を与えてくれることはない」という当たり前の発見がありました。もしドイツで結婚相手が決まっていたり、子供を持っていたらそれがシンプルな理由になりえていたと思います。ベルリン、またはドイツでしかできないこと、学べないことを学んでいるのであれば、それも在留の理由だったでしょう。でも、その時の私には「絶対にベルリン、もしくはドイツ」である理由がありませんでした。

私の根底にあった理由「友人をサポートしたい」「もう二度と買いたたかれたくない」

何よりも自分を許せないと感じていたのは「経済的、立地的な理由によって、大切な人がサポートを求めているときにサポートができないこと。また彼らからもサポートを求める対象として頼られることがなくなること」を非常に悔しく感じていました。また仕事においても、海外在住の日本人であるがためにこなせる仕事を行っているだけで、全体を把握した上で長期的な計画を理解して取り組む仕事には関われていない、という悔しさがありました。どんなに日本で経験を積んでも、ヨーロッパにおいて私の学歴も職歴も重宝されるものではありませんでした。(完全な実力不足を認識したということでもありますが)

 

ここで私が気づいた感情=理由は「大切な人が大変な時、サポートできる経済力を取り戻すこと」でしたし、「いつかまた職探しを行う際、もう二度と買いたたかれるような人材にはならない」という決意でした。

この2点が根本に固定されたので、「オリンピック開催前の好景気、かつ20代のうちに日本に帰国した方が年齢的に有利に再就職しやすい」「私の学歴や職歴は日本の方がメリットを甘受しやすい」「日本に基軸が置かれている企業に入ってから海外との対応を行う部署で働く方が、結果として大局を見据えながら仕事ができるので満足度が高い」と考えることができ、「帰国して再就職」という決断を下すことができました。

もちろんギリギリまで悩みましたし、悩んだ理由の一つに貯金残高だってあります。ただし、決断時には納得度をもって、また自分の感情と向き合ったうえで答えを出すことができたので、帰国準備や帰国後の行動においても、根本に固定した2点の理由が私を支えてくれました。

 

★マインドマップ例③ 解決策を書き入れる 

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今、決断で悩んでいる方は、ノートいっぱいに感情をぶちまけてみてください。マインドマップで赤色と黄色を付けた後には、さらに色ペンで「この不安を取り除く方法」という視点から書き込みを増やすのもお勧めです。例えば「学校の授業についていけない」という理由には「家庭教師を雇う」だとか「お姉ちゃんにサポートをお願いする」など解決策が出るはずです。

 

経済的理由で解決策が見つからないときは?

本当に解決できない理由の一つとして経済的な理由が上がった際には「どうしようもない」とそこで思考停止しないで、「出費を減らして必要経費をひねり出す」「一時的に借りてくる」「期間を決めて必要経費をそうゆうに稼ぐ」など次のアクションを考えるべきです。2~3日で解決できるような悩みであればこの記事を読んでいるはずがないんです。1~2年かけるぐらいの気持ちで取り組むべき命題だからこそ、悩みまくっているんじゃないですか?

だからこそ、「親には頼れない」などの事実が明確で「それでも自分にはやりたいことがあり、資金が必要である」と結論付けたのであれば、それは「一年間は貯金しつつ勉強して、1年後には目標を叶えよう」という風に、決意して行動を起こすことも選択肢になりえるはず。

私が東京移住後に2年かかってブログを再開するに至った理由も、腰が重かったということもありますが、何よりも忙しかったし、そんな余裕がない時期を過ごしていたからです。でも開けない夜はなければ、意志あるところに結果もついてきます。というか結果につなげるしか、自分がした決断に対する納得度が上がりません。

 

決断に迷ったときは、自分の理由を探してください。

そして理由を根底において、選択肢に向き直ってみてください。

あとは覚悟を決めて飛び込むだけです。

 

今回は以上です!

次は「第三話: :無一文からの出直し。ワーホリ帰り3か月で一流企業に正社員で再就職。」というテーマにて、どのように私が日本で再就職したのか、その過程をまとめたいと思います。