ベルリンから人生敗者復活戦。

ワーキングホリデーの失敗談を綴る。その失敗の過程と、失敗から出直す、敗者復活戦の過程も勝手に配信する。

ベルリン最悪スタートアップの手口公開。「試用期間を出来るだけ長くして安く人材を使い倒したい」時に提示してくる悪魔の契約。

目次

私がされていることに関して

私は2月初旬に採用された際に「6ヶ月の試用期間を経て、その後正規採用になります」という契約を結んでいます。その為半年後の8月初旬(6日)を過ぎれば自動的に正規雇用となり、ドイツの労働法でも守られる正社員の立場になれるはずでした。そこから一点、正規雇用直前の一週間前(8月1日)、突然に「三ヶ月後の解雇予定通告(11月1日で解雇)」を渡されました。つまり、実質的な試用期間の延長ですし、また同時に労働者としても立場が弱いポジションのままに置かれました。また違法性を訴えようにも、法の抜け道を使って対応されているので、彼らの違法性を証明することは難しく、本来であれば泣き寝入りするしかない状況となりました。

本日は日本ではあまり馴染みの無い「試用期間(独語:Probezeit プロベツアイト)」について説明するとともに、最悪なスタートアップ企業がどのようにして学生や若いドイツ人、また外国人を酷使しようとしてくるのか、その手口を公開したいと思います。悔しいことですが、ベルリンのスタートアップの中で他にも同じ状況で苦しんでいる人がいるとのこと。私が今まで助けられてきた人達から集めた情報をココで公開することで、少しでも多くの人が同じような状況から抜け出したり、その異常性に気付いて早く次に移動することが出来るよう、行動を始められるよう、警告をならす意味でも書き残していきたいです。興味がある人はどうぞ、読み進めて下さい。ベルリンのキラキラした生活だけじゃない、別の側面をお話ししたいと思います。

 

友人達が集めてきた「Probezeit試用期間」に関する法律に関して徹底的に情報公開します。

f:id:morianna:20170808155457p:plain

https://www.computerwoche.de/a/wie-kann-man-die-probezeit-verlaengern,236646

 

—Probezeitとは何なのか?

f:id:morianna:20170808154552p:plain

ドイツの法律では新人の雇用に関して正社員としての採用の前に最大で6ヶ月の「試用期間(独:Probezeit)」を設けることが認められています。この間の契約では正社員ではないので、ドイツの法律で定められている労働者の権利は守られにくくなっています。これは双方にとって利益でもあります。もし「この仕事合わないな」と思う新人さんがいれば「ごめんなさい、辞めます。」としかるべき日数内で申し出て、スッと退職することも出来ますし、逆に雇用主側も「この子をトレーニングしても仕方ない」と思えば定められた日数内に通知し、「君を正規採用することは無いから次に行きなさい」と人材をリリースすることが出来ます。

が、そもそも悪用されている、といえば聞こえはとても悪いですが、悪用とも取れる事例を良く聞きます。まず、試用期間にしては正規雇用の人材と何ら変わりのない仕事内容を任され、責任も負わされていたりすること。また試用期間内で結果を出して認められようと頑張る労働者側に対して、もっともっとと過度のプレッシャーをかけること。もちろん雇われています。お仕事します。頑張って結果は出しますが、天井知らずの結果を求められても終わりはありません。そして使い倒して、使い倒して、やっと認められたら正規採用です。この正規採用までに至る試用期間は1ヶ月でも3ヶ月でもいいのですが、最長で6ヶ月間と定められています。

 

—Probezeitの延長は認められているのか?

f:id:morianna:20170808154543p:plain

6ヶ月以上に及ぶ、試用期間の延長は認められていません。1ヶ月であった試用期間を3ヶ月に延長することで様子を見ることは可能ですが、6ヶ月に設定していた試用期間をそれ以上に延長することは違法です。また試用期間であれ何であれ、解雇や延期に関しては定められた期間内に行なわれるべきとなっています。例えば、互いに辞職や解雇が2週間前通知となっていれば、退職する側も2週間前に申し出る必要がありますし、また解雇や延長をしたい雇用主側も試用期間が終わる2週間前までには通知する義務があります。

また試用期間を6ヶ月を超えて延長したい場合、延長された後の仕事は以前の仕事内容と異なっている必要があります。例えば、ライターとしての試用期間を送ってきた人が、同じ社内での営業のチームに入りたい時。確かに仕事内容が違うため、新しくトレーニングする正当性がありますよね。このような場合では同じ会社内であっても、試用期間を延長することは可能なようです。

下記に試用期間に関する3点ルールをまとめます。

①試用期間は原則最長で6ヶ月まで

②延長する場合は以前と仕事内容が異なっている必要がある

③延長するにも、決められている日数以前に通知すること

もしコレらを守っていない企業があれば、違法性を疑っても良いと思います。「何かフェアじゃない、おかしいな。」と思った時は、頼れるドイツ人か、法律に詳しい人に相談してみて下さい。

 

—違法にならないでProbezeitを延長したい場合、企業は何が出来るのか?

ではここで、私のケースを見てみましょう。まずは先ほどの3点ルールです。

  • 試用期間は原則最長で6ヶ月まで

→すでに6ヶ月が経過しているので原則不可。

  • 延長する場合は以前と仕事内容が異なっている必要がある

→ほぼ同じ仕事か、何だったら以前以上に大変なポジションで働くことになる。

  • 延長するにも、決められている日数以前に通知すること

→私への口頭での通知が1週間前、文書での通知が5日前でした。契約書には「2週間前に通知」の義務が明記されているので、本来であれば3点ルール全てに違反し、違法なやり方となります。

ここで登場するのが「企業の顧問弁護士」ですね。狐のようにずる賢い企業は高いお金を払ってでも弁護士を雇っています。(そのお金があるのであれば、どうして社員に還元しないのか。。。)この弁護士のアドバイスのもと、私の会社は以下のような方法をとってきました。

f:id:morianna:20170808154532p:plain

はい、私への「3ヶ月後の解雇予告通知」です。これを渡すことで「解雇の通知は実際には3ヶ月後になるので、2週間以上前に告知したことになる」為に合法です。また「解雇しているので試用期間の延長ではない」為、こちらも合法になります。また同様に解雇されている為、仕事内容が同様で合ったとしても違法性は生まれません。むしろ「3ヶ月も前に解雇通知をくれるなんて優しいね。」という建前が爆誕するのです。怖い!コレは実際に私がされた手段ですし、本当に身体が震えました。今の現状として、私は「3ヶ月後に解雇される」身でありながら、身分としては「試用期間としての契約内容」を引き継いでいる、ということ。もう、スゴすぎて逆に感心しました。法律って必ず抜け道があるんですね。

 

Probezeit後の解雇予告、その後に再契約を交わすことのリスクは何か。

私の雇用契約と解雇予告通知の2つを読み込み、そしてドイツの試用期間に関する法的な文献を沢山読んでくれたドイツ人の友人が言いました。彼は最初に一言「まず、何も希望を持たないことだね。」と。「この会社は、すでに君を解雇しているから、たとえ3ヶ月後に働きぶりを認められて再度雇用契約を結べることになっても、彼らはまた合法的に君に試用期間を課すことが出来る。つまり、君は永遠に酷使されてしまうんだよ。」彼はなんとか私を励まそうとして、「まあ3ヶ月の猶予を貰えるんだから、頑張ってその間に次の仕事を探して転職してしまうことが一番良いよ。もちろん奴らも2週間で君をクビに出来るけど、君も辞める時は2週間で出ていけるんだから良かったと思わなきゃ。まあでも、頑張って働いている姿勢を見せないと首を切られてしまうし、転職活動を同時平行にするからって、仕事の手を抜いたらまた首を切るぞって脅されちゃうからねえ。」と、私に説明しながら私の状況の厳しさを実感していくようで、「うーん、大変だね。」と同情してくれました。「奴らは狐さ。スマートでズル賢いのさ。この記事にも載っている通り、唯一の法律の抜け穴を使ってきているんだよ。」悔しいけど、私はやられてしまったのです。

皆さんも、何かがおかしいと思ったら調べてみて下さい。そして証拠になるかは分かりませんが、こちらの記事、ご自身の契約内容、をドイツ語が分かる人と一緒に熟読してみて下さい。

 
因に法律に関する記事はコレです。

改めての掲載となりますが、法律に関する記事はコチラです。ドイツ国内でも「試用期間で酷使される若者」の現状は問題視されており、その点に関して法律的観点からまとめている記事だそうです。全てドイツ語ですが、もしドイツ語で興味がある方はご覧下さい。

www.computerwoche.de

 

私は、月額400ユーロで買いたたかれた。

そもそも、この企業は私に何故こんな仕打ちをするのでしょうか?本当に仕事内容や私の性格に不満があるのであれば、さっさと放り出してしまえばいいのです。それをしないのは、単純に代わりがいないから。また、買いたたいても買いたたいても言うことを聞く、立場が弱い外国人だと思っているから。彼らは私に個人的な恨みも無ければ大した興味もないと思います。シンプルに、お金です。会社としてお金を節約したいので、買いたたける人材はトコトン買いたたきたい。本来であれば正規雇用し、また昇給だって考慮しなければならない段階になっても尚、私を買いたたきたい。そのような時にビザのタイミングもありましたし、丁度いいからブチ叩いてみたのだと思います。ビジネスなので、コストを抑えて利益を出したいのでしょう。私が仕事を引き継ごうとしている先輩との給料の差は400ユーロです。(先輩の給料もものすごく安く押さえられていたと言う事実もありますが)日本であれば高校生が一ヶ月で片手間にバイトするぐらいの金額を抑えたいが為に、私はビザ更新前にここまで心も体力も削るほどに企業側のカードで遊ばれました。

もちろん、会社経営はビジネスであり、雇用される以上には当たり前の事実として受け入れなければならない部分も多く、逆に雇用される有り難さも沢山あります。ただ、同じことがドイツ人にも起こっているのか。EU出身者にはどうでしょうか?ビザが欲しい、という部分に目をつむれば、人間は自尊心をどこまで下げなければいけないのでしょうか。彼らを満足させられなかった私のスキル不足も経験不足も責められてしかるべきです。ただし、あまりにもやり方が納得出来ない。だから私もカードを集めて、彼らと同様にポーカーゲームを始めることにしました。ポーカーゲームの内容や状況については、また次回報告したいと思います。

 

公共性の高い情報は英語でも発信して行きたい。

今回の図式は全て日英で作っています。いつになるかは分からないけれど、今回のようにベルリン(もしくはドイツ全土)で起こっている「試用期間 “Probezeit”」の問題に関しては、きっと知らないままの外国人が多いと思うのです。泣き寝入りしてしまっている人達の為に、ヒントとなるような情報だけでもお伝えしたい。私が「どうしてこんなに一緒に頑張って私の契約書を読み込み、試用期間や資料を探してきてくれるのか?」と聞いたところ、「アナタだけの問題じゃないし、ベルリン全体で起こっていることだから。だからアナタがつかんだ情報は全て、他の外国人の友人にも回してあげて。」と言われました。だから色々と落ちついたら、今回の経験で学んだことをきちんと英訳して、英語でも情報を残そうと思っています。もちろんこれらの情報は、私と私の友人達が有志で集めたもので、私達の中で法律を学んだ人はいません。(よくアドバイスをくれる友人の友人とかが法律を知っているようですが)ですので、確実なことは是非とも専門家にご相談下さい。今回の情報では、何かのヒントだけでも御伝え出来たらというものです。一人でも多くの人が、悪魔の契約から抜け出せますことを願って。