ベルリンから人生敗者復活戦。

ワーキングホリデーの失敗談を綴る。その失敗の過程と、失敗から出直す、敗者復活戦の過程も勝手に配信する。

第九話 “KILL YOUR DREAM”「夢を殺せ」と彼は言った。ドイツの恩人との人生哲学の話。難しいことに挑戦する姿勢をどこで培ったか書く。

時:1月中旬(2017年1月20日 仕事決まってから即書いた!)

テーマ:夢を諦めないこと、夢を実現すること。大切なことを教えてくれた人とのエピソードです。(超個人的エピソードだから有益情報はありません。)

 

不屈のネバーギブアップ精神は、いつもベルリンの壁が思い出させてくれる。

f:id:morianna:20170201020815j:plain

目次

人生哲学って、また大袈裟な(笑)

 人生哲学など、偉そうな言葉を選びましたが、本当に「バカたれが!」というお叱りの言葉がガンガン聞こえてきそうです。たかだか海外で小さな会社に仕事が決まっただけで、何を偉そうにと、笑っちゃいますよねえ。別に偉くも何ともないし、むしろ全てがタイミングとご縁だったと思っているので、実力でも何も無いです。でもこれ以上の卑下は不要でしょう?日本では「自己評価が高すぎる」と言われ、実際に高すぎた自己評価のお陰でドイツでは挫折もしたし、正しい自己評価を見つけるまでに時間もかかったのですけども、「自分を信じる」という点だけは失わなくて良かったなあ、とつくづく思いました。踏み出して来なければ、失敗も挫折も小さな成功も無かったので、現実を直視しても卑下することだけはしない、ここは守って行きたいと思います。そもそも日本でも挫折したし、偉そうに書いた「難しいことに挑戦する姿勢」なんてものも、気分次第で吹き飛んでしまうぐらいか細いものではあるのですが、それでも心の片隅に灯るロウソクの火みたいにですね(自分で書いていてちょっと恥ずかしいですよ。)心の中に持ち続けていて、今後も消えないで欲しいなと思っていることなので、今回再度改めて振り返ってみようと思います。

 

ドイツ行きを支えてくれた恩人の存在

 ドイツに来たのも、ベルリンに来たのも、そもそもがご縁があったからです。ドイツ行きなどまーったく考えていなかった大学時代、私はまだまだスペイン語と格闘しておりました。5年前のことです。その時、たまたまベルリン在住で日本やオーストラリアなど、世界を大移動しながらビジネスを展開するドイツ国籍の人と飲み友達になりました。飲み友達から、大切な友人になり、3年前の大学卒業の際には卒業旅行の際にベルリンにその友人を訪ねに行きました。毎日美味しいお酒を飲んでは、毎晩深い話をして、翌日には二日酔いになりながらも、笑いながら日々を過ごしました。彼とはもう5年以上の付き合いになります。今回、会社を辞めてドイツに移住したいと思ったとき、直ぐにこの友人に相談しました。二つ返事で住む場所を与えてくれました。ちょうど仕事でベルリンを離れることになっており、以前住んでいたアパートが空いていたので、そのまま彼のアパートを借りることになりました。アパート激戦区のベルリンにおいて、ベルリン到着前に住む場所を信頼できる人物から確保出来ていることは、ちゃんとした仕事が見つかるぐらいものすごーく難しいことなんです。(ベルリンの部屋探しネタだけで沢山の記事が見つかります。)まず、この時点でものすごく助けられました。

 

”KILL YOUR DREAM” 「夢を殺せ」

 昨年の夏ヨーロッパについてすぐ、彼に会うことが出来ました。そこで素晴らしい会話をしたことをこのタイミングで思い出し、何度咀嚼してもやっぱり素晴らしい話なので書き留めておきたいと思います。

 

 場所はオシャレなビアガーデン。季節は夏。夕方の涼しい時間で、仕事終わりの彼と待ち合わせて、のんびりビールを飲んでいました。 

 彼は「夢」についての論文を書いていると言いました。個人的なもので、発表するかも分からないし、書き終わるかも分からないとも。でも、とにかく自分の人生の中で実感した「夢」というものについて書き留めておきたいんだと。彼は「僕は沢山の失敗もしたけど、それ以上に成功もしたし、無理だと思われた夢も沢山叶えることが出来た。素晴らしい人生を振り返れば、沢山の夢達があって、それらは全て今となっては当たり前の現実になっている。」と心境を教えてくれます。そして冒頭の言葉を口にしました。

”I’ve been killing my dream. It’s beautiful but at the same time, I feel a little bit sad.”

「僕は夢を殺し続けてきたんだ。美しくもあり、物悲しくもあるよ。」

 あまりにも沢山の苦労を重ねた上での成功があるからこそ、彼が口にする夢とは小さなことから、ビジネスの大きな成功など、もの凄い段階があったわけです。彼が言う「夢を殺す」そして「夢を殺し続ける」という論文のテーマは、私に痛いほど刺さりました。彼が「この物淋しさをどうしたらいいのだろうか」と少し哀しそうな顔をしたので、私は精一杯の答えを探しました。

「日本文化では、時に死は美しいものであり、賞賛し、感動すら与える対象と見なされることがあります。それは腹切りや特攻隊のような、残酷な死を意味しているのではなくて、散り行く桜に命をみることが出来る、という意味です。散り行く桜の花びらは、もう花に戻ることも無ければ、地面に落ちれば朽ちて行くだけの死体です。でもその最後の散り際が美しくもあり、儚いからこそ、その一瞬の命と死に、感動するし、美しいと感じるんです。死に行く夢にも輝きがあるし、死ぬからこそ夢としての意義があるのだと思います。死に行く本望のある夢を殺してあげる、それは素晴らしいことです。もっともっと殺してあげたい。迷わず、これからも夢を殺して行って下さい。私も殺して行くつもりでヨーロッパまで来ちゃいました。」

 

 彼はうーん、と考え込んで「今夜また少し書き足してみたいと思う。」と言い、笑ってビールに口をつけました。「桜の花びらのエピソードは好きだなあ。」とも。

 私も「”KILL YOUR DREAM” 夢を殺せ、って良い言葉だね。」と言ってビールを飲み干しました。それが昨年の夏の終わりです。

 

I’ve killed one of my dream now. さて、ひとつ夢を殺したわけですが。

 ベルリンで仕事を見つけること、それは私の夢を一つ殺したことになります。でも更なる夢があり、その夢は両手を拡げて私の刀を待っているわけです。刃を研いで、虎視眈々と狙いを定め、その時が来れば切り掛かって行こうと思います。

 誰もが同じ意見でもなければ、違う物事の考え方、また生き方もあるでしょう。私はたまたま同じ価値観の友人が居て、励まされ、自分なりの生き方で進んでくることが出来ました。失敗ばかりで、迷惑ばかりをかけ、友人に泣きついてばかりですが、なんとかやっています。彼ほど夢の死体を積み上げることが出来なくとも、2つ、3つの夢で血まみれになって、最後は夢に殺されるぐらいで満足だなあと妄想しました。これが私と彼の人生哲学です。誰か一人でも同じ人が居たら嬉しいですね。Dream killerは難しい生き方かもしれないですが、ベルリンではこの生き方の人が多いこと多いこと。むしろDream Killerじゃないと自分自身に悩んでしまうかもしれません。ベルリンはDream Killerには最適な街です。宜しければ是非いつかご旅行で訪れてみて下さい。